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母は定年後も仕事ばかりしてるが父はなんか様子が違う〜異次元の少子化対策はマインドの問題なんだって〜

私の実家は兼業米農家である。

父は市役所職員、母は小学校教諭として働きながらGWは田植え、我々子供の夏休みが明ける頃に稲刈りをしていた。
父方祖父が亡くなり、父が定年し、父方祖母がボケて、母が定年して、祖母がやっとのこと他界し、相変わらずよく分からんのが我が家の『経済的負担の割合』と『家事労働等の負担の割合』についてだ。

我が家の家計は母の稼ぎからだった。
「生活費ビタ一文貰ったことないもーん」
とは母が振り返ってよく言うことだ。
7人家族の食費も生活費も母が出していた。
ちなみに祖母は外で働く母をボロクソにこき下ろし、「草取りもしない嫁」と言っていた。
食費も生活費も、掃除洗濯といった家事も全部母に負わせておいて、だ。
びびる。マジ鬼。鬼婆。

父の稼ぎは我々子供の学費に充てていたらしい。
いやマジで「らしい」としか言えないのがなんとも子供としても甘えてんなと思うのだが、本当にうちの経済状況がどうだったのか、どう回してたのか全然知らないのだ。

ちなみにそんな中、この前祖母の遺品整理をしていたら3桁万円の着物の領収書が箪笥から出てきたらしい。こわ。こっわ!
本当に怖い。謎。

今は両親共に仕事は引退し、月に3万円ずつ出し合って食費生活費計6万円(やりくりして余ったお金でお中元だのお歳暮だの法事に包むお金だのにしているらしい)で生活することに落ち着いている。

だがしかし、私は納得がいかない。

父の仕事:市役所の臨時バイト、地域の役員、干してあるお風呂の足拭きマットの取り込み、米作り(田んぼ関係)

母の仕事:毎日の炊事含む家事全般、野菜作り(畑関係)、月1の地域のゴミのリサイクル活動、公民館の掃除、菩提寺関係、親戚付き合い、近所付き合い、田んぼ関係の手伝い

母の役割…………多ない???

日本が貧しくなってから、結婚後のキャリアは『共働き』が多くなった。
元々結婚というシステムは男性のためのシステムだ。
専業主婦は「家政婦」「保育士」「看護師」「介護士」「娼婦」を無償でするマルチタスクソルジャーみたいな立場だった。
それが今じゃ夫が「養ってやってる」とは言えない経済状況なので、マルチタスクソルジャーはそのままで女性も外貨を稼ぐようになった。
老後の年金の額の違いやら、いざという時に離婚できる・1人で生きていけるという点では進化はしているのだが……だが……。

「あの鬼婆がよく母が外でバリバリ働くのを許したな……」
とこの前なんの話の流れからか母にこぼすと、

「お金が欲しかったのよあの人」
「……( ᐛ )」

まあ、その通り生活費は母に出させて自分は凄い額の着物買ってたもんな……

その鬼婆は居なくなったけど未だに母はセカンド・シフトで働いてる。
なんなら家のことはしない父の仕事も手伝ってる。
ちなみに父は母の畑仕事とか家事とか一切ノータッチだ。

妻は嫁として家庭内・家庭に関する仕事を担うのに、夫は家庭内・家庭に関する仕事を婿としては担わないのだ。
担わなくて許されるのだ。

そらーーーーー
少子化止まらんやろう。
この家庭運営で「子供欲しいね☆」ってならんやろ。

ねえ岸田さん。
と、私は思うのです。

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このエッセイを書いた人

エッセイスト/ジェンダー、雇用問題、メンタルヘルス。身体が弱すぎて人間に向いていない。

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