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「あなたは誰と戦ってるんですか??」

世の中には「女ばっかりずるい!」と声高に叫ばれるテーマが複数ある。
『こどもの日』があるのに『ひな祭り』があるのはズルい!
離婚時に親権が女親にいきやすいのはズルい!
女は結婚したら養ってもらえてズルい!
職につけなくてもいざとなれば股ひらけば金がもらえるから人生イージーモードだ!
これらは女尊男卑だ!!!!
などなど。
私はこれらを聞くたび常々思ってきた。
「でもそれって元々男尊女卑から派生してるテーマだよね??」

こどもの日は五月人形や兜や鎧を飾るが、女の子ガン無視で男児主役ですよね???
親権が女親にいきやすいのは「子育て=女親」の固定観念があるからですよね???
女が結婚したら養ってもらえたのは、外で働くことを許してもらえてなかっただけですよね???
(そもそも30年間実質賃金上がってない現代ではガッツリ養ってもらえる女性って少ないのでは???)
身体を売って金銭を得ての生活がイージーモードかどうかの認識の差もあるけど、それ買う側については言及なしですか???

頭上には果てしなくクエスチョンマークが浮かんでモヤモヤするこれらのテーマ、割とマスメディアで肩書きのある男性が発言していたりするのでうんざり&がっかりする。
「性別が違う」という差だけで、見える世界はこんなに違うのか。
こんなに「見える世界が違うのか」と認識していない人が、マスメディアで発言してしまうのか。
そしてその発言は許されてしまうのか。

男尊女卑の歴史や社会構造によって現代にそぐわなくなっているテーマを、何故女性にぶつけてくるのか。
過渡期あるあるなのだろうか?
それにしては一貫性のない主張のようでモヤモヤする。
多分一貫性がないとかそんなことどうだって良くて、気に食わないから主張している、くらいのノリなんだろう。

女性にぶつけて、女性をどうしたいのだろう。
自分より下の存在にしておきたいのか、自分の言いなりにしておきたいのか。
昨今話題になるようになったモテない男性を指す「弱者男性」という言葉も、「弱者男性」を弱者たらしめている本当の敵って誰??
ってそれは強者男性なのでは??モテないことが弱者男性たる所以なの??
モテたら強者男性になれるの??強者になるための材料=女性なの??

「女はズルい!!!」「女尊男卑だ!!!!」と叫ぶ彼らは、一体誰と、何と戦っているのだろうと、女である私は心底不思議でならない。

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このエッセイを書いた人

エッセイスト/ジェンダー、雇用問題、メンタルヘルス。身体が弱すぎて人間に向いていない。

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