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小嶋さゆりさんインタビュー(春日井市議会選挙 候補予定)|67歳で女性に性別変更完了

小嶋さゆり

統一地方選挙も後半に入りましたね!

今回は、
愛知県の春日井市議会選挙に出馬予定の、小嶋さゆりさんのインタビューです!
ウェブサイトを見ると「元男の子の」小嶋さゆり、と書かれてました。

え…? それってどういうことなのかな…?

気になったので、インタビュー依頼をしてみました。

サイトの「問い合わせフォーム」からメールを送ろうとすると、
性別欄に「ノンバイナリー」もちゃんとありました。


ジェンダーに感度の高い方だと見受けられますね。

さて、どんな人なのかな、ドキドキ…… (*゚д゚*)

目次

昭和29年に生まれて…

ほしいろ
ほしいろといきでは、統一地方選挙に合わせて候補者インタビューを実施しています。
軽く自己紹介をお願いします…!

さゆり:
はじめまして、小嶋さゆりです。
私は昭和29年、老舗商店街の喫茶店の長男として生まれました。
男性は仕事をして、女性と結婚をして子どもを作り、家族を養っていくのが当たり前の時代で、誰もがそう思い、そうしていました。
しかし、私は還暦目前に自分の性別に疑問を持ち、62歳からホルモン治療を始め、67歳で手術を受け、女性になりました。
現在は、パソコン教室を営む傍ら、LGBTQ当事者グループの運営などをしています。

ほしいろ
そのことに驚きました。昔と比べるとトランスジェンダーの人がメディア上で取り上げられることも増えてきましたが、どちらかというと若年層が多い印象だったからです。
今と昔とで違いもあるかと思います。子供の頃で、性別について何か思ったことで、覚えてることなどありましたらお聞かせいただけるでしょうか?

さゆり:
私が性別に疑問を持ち始めたのは還暦手前ですので、子どもの頃に性別違和を感じた事はたぶん、なかったと思います。

そう言えば、小さい頃は大人たちによく「女の子みたいだね」と言われていましたね。
でも、それで悩んだとか、死にたいと思ったとか、そんなことはなかったような気がします。
忘れているだけかも分かりませんが(^◇^;)

ほしいろ
その頃は、ジェンダーやLGBTQといった話題は今よりも少なかったと思われますが、そういう話題に触れたことはありましたか?

さゆり:
カルーセル麻紀さんが性別適合手術を受けたのが1973年、私が19歳のことですから、当時からそういう情報は日本にあったのでしょうけど、私はまったく知りませんでした。

それから、有名なドラマで(2001年放送の)『3年B組金八先生』第6シリーズで上戸彩さんが性同一性障害の生徒の役で出て、性同一性障害という言葉が有名になった時も、私はそのドラマを見ていませんでしたので、そういう知識はまったくありませんでした。当時40代でした。

だから、そういう情報は日本にあったかもしれないけど、私はまったくそういう情報には触れずに歳をとったということです。

ほしいろ
その後、名古屋のLGBTパレード(第1回虹色どまんなかパレード)に参加されたそうですね。
どういう心境で行かれたのでしょうか。

さゆり:
自分に違和感があったというより、どちらかと言うと好奇心でパレードに参加したと言う方が近いかもしれません。ジェンダークリニックに行ったのはその4年後の62歳の時です。私の中では「自分は性同一性障害である」と言う意識が確信に至るまで4年掛かっているんです。

ほしいろ
女性として生活するようになった頃、周りの人の反発はありましたでしようか。

さゆり:
ほぼ理解してもらえましたよ。
「気持ち悪い」と言った人は一人だけでした。

選挙に出馬──誰もが幸せに過ごせる春日井市にしたい

ほしいろ
そんな小嶋さゆりさんですが、愛知県の春日井市議会選挙に出馬するそうですね。
すごい挑戦に思えます。どういった理由で出馬を決めたのでしょうか?

さゆり:
元々、政治にはいろいろ言いたい事がありまして、政治に対して不満の塊のような人ですから(^^)
たまたま、今年は60代最後の年ですから、60代のうちにやりたい事をやっておこうと思っただけです。
70過ぎたらもう、いろんな挑戦はできないでしょうしね。

ほしいろ
その辺りを詳しく聞きたいです(笑
現在の政治にどのような不満をお持ちでしょうか?

さゆり:
全体をまとめて簡単に言うと、国民のための政治が行われていないという事です。
諸外国の給料はどんどん上がっているのに日本は30年も上がっていない。
給料を上げずに内部留保はしっかり溜め込んでいます。
今年の春闘で、満額回答が相次いでいるとニュースになっていますが、今まで上げられなかったものが、どうして急に満額回答だと思いませんか?

それから、教育にお金をかけない。
GDPに占める教育費の割合はOECDの中で下から2番目ですよ。
しかも、大学を卒業すると同時に何百万も借金を背負わされる若者がどれたけいることか。

それに国立大学を独立法人化して、お金にならない研究はやらなくなってしまった。
そのため、日本の基礎研究は遅れて、どんどん外国から置いて行かれてしまっている。
研究論文の数も特許の数も他の国に抜かれているしまつです。

少子化対策もジェンダー平等も、まったく進んでいないじゃないですか。
そのくせ、オリンピックを見れば分かる通り、電通を始め、大手企業はボロ儲けです。
そんな国に住んでいて嬉しいですか?

ほしいろ
ジェンダーに関連した政策があれば教えてください。

さゆり:
多様性を尊重します。
男性の家事分担率を上げて女性の負担を減らし、女性が活躍しやすい街にします。
パートナーシップ・ファミリーシップ登録制度とLGBTQフレンドリー企業登録制度が春日井市にはありますが、これらの制度を市民に周知し、もっと有益な制度として運用します。
小中学校で多様性や性のことを学び、いじめをしない、性被害に遭わないための知識を身につけます。

まぁ、私が立候補しようとしているのは市会議員なんで大した事はできませんが、誰もが幸せに過ごせる春日井市にしたいですね。LGBTQ、障がいを持っている人、高齢者、ひとり親家庭、その他、もろもろの立場の弱い人たちも、何の心配もせずに安心して暮らせる街にします。

どうせ生きるなら明るく生きないと損です

ほしいろ
そういえば、ドキュメンタリー番組で、ロリータ服も披露してますね。
他にもやりたいことってあったりしますでしょうか?

さゆり:
そうですね、衣裳の話であれば、リトルワールドに行って、いろんな民族衣装を着てみたいです。
リトルワールドって、知ってますか?
愛知県犬山市にある、野外民族博物館の名前です。

ほしいろ
最後の質問です。当サイトは、トランスジェンダーやノンバイナリーといったセクシャルマイノリティの方々がたくさん見ています。多くは20代です。小嶋さんの挑戦はそういう世代にもすごく刺激になると思います。何かメッセージがあればいただけると幸いです。

さゆり:
とにかく、明るく生きてください。
当事者は生きづらい事がたくさんありますが、悩みながら嫌だ嫌だと思いながら生きるのも、明るく楽しく生きるのも同じ人生ですから、どうせ生きるなら明るく生きないと損です。

そうだと言っても、そんなように明るく生きるなんてできない、と反論されそうですが、とにかく、自分を理解してくれる人を一人でも見つけましょう。

今は昔と違って、ネットの中にいくらでも人と繋がる事ができるチャンスがあります。
私の若い頃のように、やっと「パソコン通信」というものができて、遠くの人とものすごく遅い速度でギリギリ会話ができたような時代と違って、スマホさえあれば、どれだけでも遠くの人とも近くの人とも繋がれます。
ぜひ、心から安心して自分を出せる人を見つけて、楽しく過ごしてください。

あ、追加(^^)
嫌な人にはムキになって反抗しないで、ほっとけばいいです。
いくら話し合っても理解できない人に理解してよ、と言っても無理ですから。

ほしいろ
ありがとうございます!!
非常に貴重で、大切なお話を聞けたと思います!!
これでインタビューは終了になります・・・。

■小嶋さゆりさんのウェブサイトはこちらです。Twitterやブログもあるよ!気になった人はチェック!!■

◆このインタビューは候補者が何を考えているかを引き出すことが目的です。応援あるいは批判を目的としていません。「この候補者はこういう意見を持っているのか」と記録することに公益性があります。断り書きがある場合を除いて、当サイトの見解とは関係ありません。

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