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ほしいろといき
ほしいろといき

ピンクとブルーに分けられた社会で、私は。

ジェンダー規範に適合できずに周囲の環境とぶつかることがある。

例えば割り当てられた性別が女性でかつ髪型が短めのツーブロックだったりソフトモヒカンとかだったりすると、ジェンダー規範意識が強い人間から何か窘めるような事を言われる確率が上がる。(他人のビジュアルについて何か言う権利は誰にもない)

思っていた以上に他人の容姿に口出ししたい人は存在する。しかも彼らは自分を不寛容な人間だと見せたくなくてこう言うの。「私は良いんですよ?でも他の人が混乱するから……」。

目次

ジェンダー規範に適合できない

私の人生においてかなりウェイトを占める大きな事件として、「髪の毛が短いことを理由にボランティア先の学校から追放された」という出来事がある。(詳しくはエッセイサイト「ほしいろといき」の「ねえ困惑するんだけど、『教育に悪い』髪の毛の長さってなに????」で語っているので、興味がある人は読んでみて欲しい)。

戸籍上の性別が女性で、よその人間からも「身体が女性」として認識される私は、「女性なのに髪の毛が短すぎる」という理由で「教育に悪い」存在として一教育現場から追放された

私と全く同じ理由ではなくても、「女性は女性らしく」「男性は男性らしく」というジェンダー規範に適合できなくて社会との衝突を余儀なくされた人はいると思う。

私が髪の毛の長さで教育現場関連で問題になった時、「自分も男性なのに髪の毛が長かったから切らされた」と言う人や、「ノンバイナリーを自認していて、髪型が坊主であることを理由にバイトの面接に落とされた」という人の姿が引用リツイートやリプライなどで散見された。

髪の毛の長さについて、ジェンダー規範の意識が強い人間は「どうしたの?」「そういう趣味?」「男の子みたいだね」「LGBTの人?」などと、何か言わないと気が済まないみたいだ。

自分の固定観念が揺るがされることへの動揺から言葉を発して、「女らしくないなんておかしい」という価値観を押しつけてくる。

自分の心に適合する姿で、かつ平穏に暮らしたい。それってそんなに難しい事?

別に私も、わざわざそういう人達と闘いたいわけでは別にない。

静かに平穏に暮らしたい。

でも、「女らしく」目を付けられないように無理に髪の毛を伸ばしても、きっと心穏やかではいられない。多分ずっと「切りたい」という気持ちに脳みそを支配され続ける。

自分の人生に何の責任も負わないような人達のために自分の心をかき乱し続けるのは愚かだと思うし、自分だけは自分の味方でいたいと常々思っているから、私は髪の毛を切り続けます。

だから、文句が言いたくなっちゃうみんな、早く私に慣れて。

私は、髪の毛が長いシス女性が普通に扱われるのと同じように、髪の毛が短いシス男性が何も言われないのと同じように、そのままの態度で、変なところで「NO」と言ってくる差別的な人に止められない生活がしたい。

早く私の存在に慣れてくれ

私の身体は私のもの。あなたの身体もあなたのもの。他人がどんな見た目でどんな髪型かなんて、ほんとにどうでもよくない?

他人の容姿について、誰も何も言う必要ないし、もし何か言わなくちゃと思うのなら、その事自体が問題。

早く私の存在に慣れてくれ。

私は平穏にのびのびと暮らしているから、その事についてぶつかりに来ないでくれ、社会(という名のバイト先、会社、企業、学校……)。

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このエッセイを書いた人

they/them ノンバイナリー。はっぴーくぃあぎゃる。

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