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「私が婚活に疲弊したわけ」

婚活は就活みたいなものだと言われる。
就活のお祈りメールなんてまだ祈ってくれるんだから良いわ!ともコンマ1秒は思ってしまう程の怒涛のサイレントなCO(カットアウト)FO(フェードアウト)。
お見合いではひたすらニコニコして淑女の嗜みとでも言わんばかりに合コンの「さしすせそ」を炸裂させ、内心「これは無料キャバ嬢なのでは……」「虚無……」となる。

そもそもフェミニストが婚活をすると叩かれる。
それは「フェミニスト」とはどんな主義を持った人なのか理解していない人が多いからだけども、「婚活=寄生先漁り」と捉えている人が多いのも理由の一つに思える。
いやいや、男性の年収の中央値見てみ?寄生できないよ。そもそも寄生するつもりなんてないし、ほぼほぼ共働きがデフォルトになってる国民すべからく貧しい国・ジャパンだよ?とも思う。早く最低賃金時給1500円になって欲しい。

そして最も疲弊したのが、婚活の体質だ。
これは婚礼業界も然りなのだが、婚活の世界は「女性は女性らしく」が著しいのだ。
ぬるっと男尊女卑が許されているのが婚礼業界と婚活の世界だ。
「バージン」ロードというメイドインジャパンな謎の名前がついた道を父親と共に歩き、新郎に託される新婦。
神前式でも玉串奉奠するのは大抵両家の父親。
業界内でもピンキリなのだとは思うが私の元職場では「新郎が、新婦の苗字に変えた」ことを「婿養子」と呼んでいたし、神社へ式の申し込みをする用紙に「どちらの姓を名乗るか」についても「婿養子」と丸をつける箇所があった。
THEドン・引き、である。

そして、古今東西、男女間での諍いが絶えないのが「奢り問題」である。
いつから「女は奢られたがり」とされたのか、「奢られる女はイイ女」という価値観はいつ形成されたのか。
女性が自分で自分の自由にできるお金を持たなかった時代の、「女性の衣食住は男性が世話する」の価値観の名残なんだろうか。
にしても今は令和ぞ。
私は奢られると見返りを求められそうで苦手なのだが、「はて、これは男に都合の良い女化しているのか?それとも私の意思で決定した主義か?」と少し不安になった。無駄に自分を深読みして不安になることに定評があるだけはある。
というか奢るかどうするか納得してないなら話し合うべきだし、それに不満を持ったまま言えないでいるなら人間関係の構築をまず失敗してると私は思う。

というか!!!!
焦って「婚活しなくちゃいけない……!?」「結婚できなかったらどうしよう……!?」って思わせる社会もどうかと思うよ!!!!!
そんなわけで私は婚活に疲弊したので、(異性愛者だけ適用できる法律なことや家父長制の問題もあるが、今のところ)結婚しないんじゃなくて、婚活は!!!もう!!!!しない!!!!

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このエッセイを書いた人

エッセイスト/ジェンダー、雇用問題、メンタルヘルス。身体が弱すぎて人間に向いていない。

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